Sakagami Koji (age50)
1972 年9 月19 日、長崎県生まれ。18 歳のときに直感的に自分に向いているのではないかと思い、塗装の世界に入る。いくつかの会社を経て、現在は株式会社ヌリケン・プラス(https://nuri-ken.com)に所属している。趣味はナイキのスニーカー集め。
INTERVIEW
1972 年9 月19 日、長崎県生まれ。18 歳のときに直感的に自分に向いているのではないかと思い、塗装の世界に入る。いくつかの会社を経て、現在は株式会社ヌリケン・プラス(https://nuri-ken.com)に所属している。趣味はナイキのスニーカー集め。
Chapter 1
最初は18歳のときにアルバイトで塗装の仕事を始めたんです。そのときに塗装の仕事を選んだ理由はふたつあるんですよ。まず、日当がよかった(笑)。ふたつ目は、自分がどっちかっていうと無口だったからです。
塗装なら相手が物なんでしゃべらなくていいなと思ったんです。もちろん、塗装の仕事を始めてからはお客様にあいさつはしますけどね。そのときは、接客業とかとは違ってもくもくと仕事できて自分に合ってるんじゃないかって思ったんです。
実際に始めてみて合ってるなと感じました。自分は結構器用なほうだと思いますし、もともときっちり作らないと気が済まない性格で、これが職人に合ってるんじゃないかと思ったんです。
バイトから始めて、20代前半の22歳ぐらいで社員になって、本格的に塗装の世界で働き始めました。そこから塗装以外の仕事をしてた時期もあったんですけど、塗装職人としての職人歴は合計すると25年ぐらいですね。
職人として仕事を始めて難しかったのは、刷毛塗りですかね。まっすぐ塗ったつもりでもゆがむんですよ。他人が塗るところを見とけば簡単に見えるんですけど、実際に自分がしてみたら難しかったですね。ちゃんと納得できるようになるまで5年ぐらいかかりました。
Chapter 2
得意なのは養生ですかね。たとえば窓まわりとかでも角が丸くならないようにこだわってます。雑に貼ったら見栄えも悪いんで、キレイに貼るようにしてます。養生テープも色んなものを試してますよ。カモ井のスーパーサスケはのりが残らないし、粘着力も結構あるんで使いやすいですね。
他の道具だとローラーにはこだわりますかね。特に溶剤を塗るときは毛が抜けにくいものを選ぶんです。付帯部とかを塗るときは3インチとか2インチのものを使いますね。
職人として会社を転々としていて、今のヌリケン・プラスは入って5年ぐらいです。今まで勤めてきたところには、こういうユニフォームはなかったですね。社長にこだわりがあるんじゃないですか。
ユニフォームがあると宣伝にもなりますよね。背中には「塗る想い」って文字が書いてあって、コンビニとかのレジで後ろにお客さんが並ぶと恥ずかしいというか、照れくさいんですけど(笑)。
今、ヌリケン・プラスには職人が6人ぐらいいます。職人以外の社員も含めると12人ぐらいですかね。1日だけ現場を空けさせてもらって懇親会をやったりしましたよ。
Chapter 3
会社の中で年齢的に一番上ですし、若い職人の指導もします。昔とは時代が違うので、若い人を指導するときは注意する感じではなくて、上手く伝えないといけないなと思っています。
若い職人には塗装という仕事を好きになってほしいですね。そうじゃないと仕事を覚えきれないし、成長もしないと思います。ただ何となく仕事をするんじゃなくて、塗装と向き合って本当に好きになってもらいたいです。
そういう意味では、現場でのやりがいも見つけてほしいですね。ヌリケン・プラスは戸建ての塗り替えの仕事が多いんですけど、塗り替えをして「新築みたいになった」「ヌリケンさんに頼んでよかった」ってお客さんに言ってもらえたら職人冥利につきますよ。
自分の職人としての目標も、お客さんに頼んでよかったって思ってもらう仕事をすることです。そう思ってもらえれば、それだけで満足ですよ。
独立ですか? 独立を目標にしている人もいますよね。少し前にも言いましたけど自分は無口なほうなので、人付き合いで人脈を作るのも苦手ですし、独立しても厳しいかな、と(苦笑)。だから、一職人としてもくもくとこだわりながら仕事を続けていきたいですね。
掲載日:2022年1月14日
無口な自分には職人が向いてるんじゃないかと思って、塗装の世界に入ったんです。