Aoyama Hiroshi (age47)
1975年8月24日、北海道生まれ。室蘭の職業訓練校を卒業後、札幌の塗装会社に入社。塗装職人としての道を歩み、いくつかの会社を経て現在は老舗の札幌塗装工業株式会社(http://www.sapporo-tosou.co.jp)に所属している。かなりのラーメン好きで、結婚前には盛んに食べ歩いていたとのこと。また、YOSAKOIソーランも好きで、奥様ともYOSAKOIで出会ったとのこと。
INTERVIEW
1975年8月24日、北海道生まれ。室蘭の職業訓練校を卒業後、札幌の塗装会社に入社。塗装職人としての道を歩み、いくつかの会社を経て現在は老舗の札幌塗装工業株式会社(http://www.sapporo-tosou.co.jp)に所属している。かなりのラーメン好きで、結婚前には盛んに食べ歩いていたとのこと。また、YOSAKOIソーランも好きで、奥様ともYOSAKOIで出会ったとのこと。
Chapter 1
僕は室蘭の出身なんですが、中学校を卒業してから室蘭の職業訓練校に行って、札幌で就職しました。
7つ上の兄がいて塗装職人だったんです。僕がまだ中学生ぐらいのころに、兄の仕事を見る機会があって、「ああ、いいな」と思いました。兄の影響は大きかったですね。
職業訓練校では建築、板金、木工と3つの塗装の勉強をしました。実はそのときは建築よりも木工のほうが得意だったんですよ。ただ、就職先が豊富だったこともあって建築の道を選びました。
最初に就職した会社は、兄が勤務していたところです。兄と一緒ということで親も安心しましたし、その会社も僕を歓迎してくれました。
職業訓練校を出たけれど、現場で即戦力というわけにはいきませんでしたね。学校では一応それなりの実習をやってるので、形だけはできてるんですけど、中身はともなってなかったんです。やっぱり本物の職人さんは、ひとつひとつの作業工程の精度やレベルが、細かいところから違うんですよ。プロは違うんだなとそのときに実感しました。
新人の頃、割と早めに塗り物とかもやらせてもらえたんですよ。まわりから聞く話だと、なかなか塗らせてもらえないそうですけど、比較的早めにやらせてもらえました。吹き付けとか本当に特殊なものは別でしたけど。
だから、僕も若い人には比較的やらせるようにしています。結局、やらないと覚えないので。
Chapter 2
職人歴は約30年ですが、今の札幌塗装工業はまだそんなに長くなくて、入って6年目なんですよ。札幌塗装工業は札幌塗装工業組合に所属していて、僕が最初に入った会社も組合に入っていたので、名前は以前から知っていました。
結婚して子供が生まれますって時期に、いろいろと今後のことを考えて会社を移ろうと思ったときに縁があって札幌塗装工業に入りました。大正4年創業の老舗で、会社としてしっかりしていて、いろいろなことをやってるんですね。僕としては、職人としていろんなことを覚えたいという思いもあったんです。
札幌塗装工業では、いろんな資格も取らせてもらっています。アスベスト関係の資格や樹脂注入の資格などです。
冬場とか、そんなに忙しくない時期に会社から「この資格、取れる?」って話が来るんです。だから、僕以外のメンバーも色々と資格を持ってます。
今までで印象に残っている現場は、石狩の海っぷちのガスタンクですね。高くて風も強くて。その頃のやり方だと足場を組んで安全にやるというもんじゃなくて、球体にロープのはしごをかけて、それに乗っかって塗るんです。
真冬で、体を動かさないから余計寒くて、体中冷えました。「凍えて体が動かないっす」って上の人に言ったら、「動かないんだったら、歌え!!」って言われました(笑)。何か発してないと余計に体がちぢこまっちゃうんです。
Chapter 3
札幌の魅力ですか? 食べ物は美味しいとは思いますけど、それが当たり前になってるところはありますね。ただ、やっぱりラーメンは美味しいですね。かなり食べ歩きました。ラーメンについて語り出すと1時間じゃ足りないです(笑)。
それから会社の人にもあまり言ったことがないんですけど、YOSAKOIソーランも好きなんですよ。札幌に出て間もなくの頃からやってます。奥さんともYOSAKOIで出会ったんですよ。
子供が出来てから、ちょっとYOSAKOIから離れてたんですけど、今年初めて家族で参加しました。子供が6歳と3歳になったので、練習はほぼしないでOK、衣装も自由というチームで、子供と奥さんと僕とで踊ったんです。
今は現場を仕切る立場ですので、職人の個性を見極めて調整しています。そういう立場を経験しているので、僕自身は職人としては「ペーパーがけでも何でもやりますよ」って気持ちでいます。
職人はお客さんあってのものなので、お客さんが満足できる仕事をやっていきたいです。それに尽きると思います。
今回の取材でお世話になったサンビック株式会社の山越勇人氏と札幌塗装工業の社屋前にて。
掲載日:2023年1月24日
職人歴30年になっても、職人として「何でもやるよ」という気持ちでいます。