Oka Yasumasa (age41)
1980年1月1日、岡山県生まれ。株式会社エイトテクノに所属。職人歴17年のコーキング職人で、一級シーリング技能の資格を所持している。口もとのヒゲがトレードマーク。その迫力のある風貌から怖い人と思われがちだが、取材中のふとした瞬間に見せるチャーミングな笑顔に取材班は魅了された。
INTERVIEW
1980年1月1日、岡山県生まれ。株式会社エイトテクノに所属。職人歴17年のコーキング職人で、一級シーリング技能の資格を所持している。口もとのヒゲがトレードマーク。その迫力のある風貌から怖い人と思われがちだが、取材中のふとした瞬間に見せるチャーミングな笑顔に取材班は魅了された。
Chapter 1
コーキングの仕事を始めた、きっかけというほどのものがあったわけじゃないんですよ。もともとは別の仕事をしていたんですけど、23~24歳のときに怪我をして腰の手術をしたんです。
手術してから1年間ぐらい仕事がなくて。仕事を探していたら、たまたまコーキングの仕事の親方を紹介してもらったんです。だから、始めたときはコーキングのことは何も知らなくて、全部1から覚えていきました。
やったことがないことばかりでしたから、すべての作業において覚えることがたくさんで、苦労しました。
現場によって状況がいろいろと違いますから、そこで要求されるものも変わってきます。職人歴が17年になった今でも、仕事は難しいと感じてますよ。自分を一人前だと思ったことはありません。日々勉強ですね。
今日の現場は戸建てですけど、壁の表面の凹みが深いので養生テープを貼るのも難しいです。それだけに終わったときには「やったな」という思いがあります。
そういう達成感が、自分の中でやりがいにつながってますね。手間や苦労が多い現場ほど、終わったときにはすっきりします。仕事を始めたときは仕事を覚えるのに必死で、そうした気持ちを味わえるようになったのは、最近ですよ。
Chapter 2
養生テープは、「No.SR-100 シリコーンテープ」がいいですね。シリコンでできてるから少々の湿気があっても付くんで、使いやすいです。
今日の現場の壁だと普通のテープは付かないけど、このSR-100だったら付きます。付くのは付くけど、テープのノリが残ってしまわないか心配で使えないテープもあります。
こんな感じで現場によって使えるテープと使えないテープがあります。現場によってはセルフクリーニングボード用のテープがよかったりと、いろいろあるんです。そういう知識は仕事の中で覚えていきました。
養生テープ以外では、コーキングガンにもこだわってます。今日は現場に持ってきてないから写真に撮ってもらったのは別のものなんですが、最近、電動のガンを買ったんです。それをちょっと改造して使ってます。慣れるまでは扱いが少し難しいんですが、慣れたら電動ガンのほうが速くて楽ですね。
作業着はワークマンとかワークハウスで買ってます。もう結構歳なんで、見た目だけでもよくしようと思って、流行に向かっていこうかなと(笑)。他の人とかぶらないような色を選んだりしてます。
Chapter 3
趣味ですか? 趣味は、すいません、ないんです(笑)。仕事しかしてないですね。ストレスは酒を飲んで解消してます。ビール1日2~3本って決めてるんで、そんなに量は飲まないです。
今はこんなご時世ですけど、以前は職人仲間でよく飲みに行ってました。そういうときは、ここで言えんようなことを話して笑ってました(笑)。だから、趣味は酒ですね。
家族は妻と子供がふたりです。日曜日も晴れていれば仕事ですし、ずっと仕事を優先してきたんで、家族で旅行に行ったりもしなかったですね。ありがたいことに、それで文句を言われたことはないです。
上のほうの子供は、たまに現場に来て手伝ってたんで、僕としては同じ仕事をするんだろうなと思ってたんですけど、消防士になるって言ってます。やっぱり本人の意志が大事ですから、そっちの方向に行くんだろうなと思いますね。
今後の職人としての目標は、「ここに出しておけば間違いない」と信頼されるようになることです。
今の仕事は基本的に戸建てが多いんですが、やっぱりお客さんあっての仕事です。家はお客さんにとっては一生に一度の大きい買い物ですから、責任も感じますし、やりがいも感じています。いい仕事をして、うまい酒を飲みたいですね。
掲載日:2021年8月17日
「まかせておけば間違いない」と信頼される職人になりたい。