Watanabe Shota (age37)
1983年7月25日、東京都生まれ。実家は祖父の代からの塗装業であり、2001年4月に、父の経営する株式会社装武に入社。職人としての経験を積み、2004年に社会経験のため菊水化学へ就職。2006年に退職し塗装業として独立する。その後、装武へ踊り、営業管理の仕事をするが、作業することが好きなため職人として現在に至る。
INTERVIEW
1983年7月25日、東京都生まれ。実家は祖父の代からの塗装業であり、2001年4月に、父の経営する株式会社装武に入社。職人としての経験を積み、2004年に社会経験のため菊水化学へ就職。2006年に退職し塗装業として独立する。その後、装武へ踊り、営業管理の仕事をするが、作業することが好きなため職人として現在に至る。
Chapter 1
うちはおじいちゃんの代から塗装業なんですよ。家の下は倉庫になってましたし、私も小さい頃から塗料を触ってました。親は家業を継いでほしかったわけではないようなんですが、自分も後を継ぐんだなと思ってました。学校を出るときに一応受験もしたんですけど、結局、塗装屋になる道を選んで父が社長を務める装武に入りました。そのときも特に迷いはなかったですね。
もともと工作とかが好きで物を作るのは好きであったんですけど、現場の流れ作業となると勝手が違いましたね。特に私がこの世界に入った頃は、仕事の量も多くて突貫工事じゃないですけど、スピードが重視されてたんです。だから、仕事を覚えるのも大変でした。自分自身としても、しっかりした仕上げがあんまりできてないんじゃないかと感じていました。
だから、自分の仕事を追求したいと思って、一度、装武を離れて独立したこともあったんですよ。独立したのは、19~20歳ぐらいだったから、職人になって4~5年目のことでしたね。
今も丁寧な仕事を追求するんだったら、ひとりでじっくり時間をかけてやったほうがいいのかなと思うこともあるんですけど、それだと仕事にならないですからね(苦笑)。人を集めないと現場が回りません。集めた職人に長く続けてもらうことと、その仕事の質の管理なんかも最初は大変でしたね。
Chapter 2
装武では通常の塗装以外に、デザイン塗装も手がけています。デザイン塗装は使う道具も塗料、塗材も違って、その性質とシビアな作業手順を覚えないといけないから、やはり難しさがあるんですよ。
そういった技術面もそうですが、仕上がりなどに関してお客さんとしっかり打ち合わせすることも非常に重要です。「こういう外壁になりますよ」というイメージをお客さんに持っていただくために綿密に打ち合わせをしないといけないんです。打ち合わせは営業担当者がやりますけど、自分が行くこともあります。
養生の見切りについても「今がこういう状態なので、ここまでは切れないです」といった感じで事前にしっかり説明しておかないと、工事後にクレームが来るかもしれません。だから、お客さんに対するコミュニケーション能力は絶対に必要ですね。
うちは戸建てのリフォームの仕事がメインなんですけど、ジョリパット塗装は家のイメージが一新されます。お客さんに「我が家がこんなにきれいになった」って感謝してもらえると、本当にうれしいですね。もう、お金には代えられないよろこびがあります。
ジョリパットとかのデザイン塗装をしていると、通る人がみんな見るんですよ。通る人はご近所のかたが多いから、「あそこの家がこんなにきれいになってる」と思うんでしょうね。質問されたら、説明しながら作業しています。昔はちょっと恥ずかしかったんですけど、自分の仕事に自信がつくと「もっと見てくれ」って思うようになりましたし、ちょっとしたエンターテイナー気分ですよ(笑)。
Chapter 3
父の会社である装武に入りましたけど、うちは結構、放任主義でした。実は装武自体のスタイルも、「仕事を任せて、仮に失敗したら責任は会社が持つ」みたいな感じなんですよ。そうやって、まずは自分で考える力を養うんです。私自身も、よそとくらべても早い段階から、いろいろと仕事をまかされていたと思います。
うちにも研修生が入ってきていて、私が教えることがあるんですけど、やはりとにかくやってもらうことから始めています。そこで自分で考えて答えを出せる人はそのまま行けるんですけど、答えが出せない人にはやり方を教えます。
塗り方や養生の貼り方とかも、コツみたいなものがあるんですけど、最初の段階でそれを分かってるかどうかで、大きな違いが出ますよね。分からないまま仕事を続けても、ずっと下手くそなままですから。
今、うちの研修生はミャンマーから来た人たちです。本当に優秀で、日本人よりミャンマー人の職人が欲しいなって思っちゃいましたね(笑)。
私自身の今後の目標ですか? 本当に1軒1軒よいものを提供することですね。良質な仕事をすることで、会社として入ってくる金額もアップさせたいです。完璧な仕事っていうのは難しいと思うんですけど、できる限りのことを尽くして、他とは違う良質のものを提供することを目指しています。
掲載日:2021年8月3日
お客さんから感謝してもらえると、お金には代えられないよろこびがあります。