Fukaminato HIroto (age35)
1985年12月9日、宮崎県生まれ。19歳で塗装業界に入り、21歳で独立して深港美装を立ち上げ、その5年後には法人化（https://fukaminato-bisou.co.jp）。代表取締役として営業の仕事などで日々走り回っているが、現在でも現役の職人として現場に立つこともあるという。
※年齢は取材日当時のもので、掲載させていただいていいます。
INTERVIEW
職人図鑑 #062 深港洋人(35歳)
Chapter 1
今も現役の職人として現場に立っている。
塗装業界に入ったきっかけは同級生の紹介でした。19歳で仕事がなかったときに、塗装屋さんで働いていた同級生が「自分が勤めている会社が人を募集している」と教えてくれて、そこに入ったんです。
最初は高圧洗浄のホース持ちとか足場を組んだり、ケレンでサビを落としたりとか。そういうところから始まりましたね。塗る作業としてはずっと刷毛を握らされて、ローラーは半年1年ぐらい経ってからでしたね。
塗装の仕事のひとつひとつが楽しかったですね。もともとは不器用な人間なんですけど、塗装の仕事が楽しかった。自分に向いてると思いました。
今は深港美装の社長としての営業の仕事のほうが9割なんですけど、現場で職人が足りないというときは職人として現場で働いています。
職人としての得意技ですか？ めちゃくちゃニッチなんですけど、軒天のパテは「これだけは社長に勝てない」って現役バリバリの職人たちから言われてますね。昔勤めていた会社で面倒くさがりな上司から3000平米のパチンコ屋の天井の作業を「お前やっとけ」ってひとりでやらされたんです（笑）。頚椎捻挫みたいになりましたけど、そういうことを経て、いつの間にかめちゃくちゃ得意になってましたね。
Chapter 2
部下の職人たちと同じ目線に立って話をする。
独立したのは職人人生2年目の21歳のときでした。最初に勤めていた会社が倒産してしまったんです。独立という目標があったにはあったんですけど、「こうなったら、もうやるしかないか」っていう、ただの勢いで独立しましたね。ケツに火がついてるから走るしかねえぞっていう（苦笑）。
そこから5年後に深港美装を法人にしました。社長としては人を動かす力や営業力など、現場作業とはまったく違うものを求められるじゃないですか。今でも苦労してますけど、本当に大変でしたね。
独立した当初は、昔のやり方で職人たちを指導していました。つまり、「見て覚えろ」の世界ですよね。僕が職人として育ったのは昔気質な職人の世界で、手は出るし怒鳴るのが当たり前でしたから。
でも、それじゃ下の職人が続かないんです。自分自身が大人になるにつれ、「これじゃいけない」ということに気づきました。結局怒鳴られると恐怖しか感じなくて、言われたことの内容は頭に入ってこないじゃないですか。
だから、今は同じ目線に立って話をします。何にぶち当たっているのかについて、しっかりと聞くようにしています。
職人の採用で見るのは、やる気があるかどうかだけですね。技術や経験よりやる気です。だから経験ゼロで採用した人も多いですよ。
Chapter 3
生まれ育った宮崎県で一番の会社にしたい。
経験ゼロの子には、まず「徹底的に掃除をしなさい」と言っています。誰でもできることに熱心に一生懸命に取り組むと、1年後には花が咲くんです。
一生懸命に掃除をする子が来ると現場がきれいにりますよね。そうすると喜ばれて、また現場に呼ばれるようになります。現場で必要な人間になるんですよ。
丁度10年前に結婚して、今、小学校4年生の女の子と、2年生の男の子と、幼稚園年中の男の子がいます。以前、長男が宿題で、筆を持ったペンギンの絵を見て、その職業について書くという問題に答えていたんです。「私の父は絵かきです」が正解なんですけど、「私の父はペンキ屋です」って答えたんですよ（笑）。うれしかったですね。
今は戸建ての塗り替えが中心ですけど、以前は大型物件専門の会社で働いてたので、職人としては、また大型物件をやりたいです。今そこが決まればうちで塗装させてもらう最大規模になる現場があるんですけど、そういうところで先頭に立って旗を振りたいですね。
会社としての目標は、宮崎県で一番の会社にするというものです。売上規模などの数字というよりも、社員満足度1位の会社にしたい。そして、私が生まれ育った宮崎県都城市で会社を立ち上げましたが、地域で一番愛される会社にしたいです。
業界入り２年目で独立して走り続けてきました。
いずれは宮崎県で一番の会社に！
フカミナトリフォーム都城店前にて、奥様やご長男たちと。
掲載日：2022年1月14日
地域と社員に愛される、宮崎県で一番の塗装会社にしたいです。