Yoshida Hiroyuki (age39)
1983年2月25日、北海道生まれ。横浜に来たのは小学校5年生のとき。通信制の高校へ通う17歳のときに塗装修行を開始する。以来一筋、職人歴22年。塗装を選んだ理由は、「仲間の紹介」で。25歳の時に長男が生まれ、そのタイミングで個人として独立した。法人化は令和4年の7月。サッカーとレゲエミュージックを好む横浜らしい職人だ。現在は、経営との二刀流で現場に立つ。同業者の信頼が厚い温厚な人柄が魅力だ。
INTERVIEW
1983年2月25日、北海道生まれ。横浜に来たのは小学校5年生のとき。通信制の高校へ通う17歳のときに塗装修行を開始する。以来一筋、職人歴22年。塗装を選んだ理由は、「仲間の紹介」で。25歳の時に長男が生まれ、そのタイミングで個人として独立した。法人化は令和4年の7月。サッカーとレゲエミュージックを好む横浜らしい職人だ。現在は、経営との二刀流で現場に立つ。同業者の信頼が厚い温厚な人柄が魅力だ。
Chapter 1
北海道~青森と北国で過ごし、小学5年生で横浜へ転校して来ました。子供時代に2度の転校を経験したことで、誰とでもすぐに仲良くなれるようになました。
そういうわけで、〈北国生まれの横浜育ちな〉なぼくですが、横浜に来てよかったな、と思います。通信制の高校へ通いながらペンキ屋さんで働き始めて、以来ずっとペンキの仕事をしています。同い年の友達が働いていたので、「じゃあ自分も」と、そんな感じです。仕事はこれ一筋です。
個人として独立して「吉田美装」を立ち上げたのは25歳のとき。子供ができたタイミングです。法人化したのは去年の7月。おかげさまで上手く進んでいますが、会社の経営と職人では、また別の大変さがあります。お金の工面など、最初は苦労しました。
ぼくは今も職人です。でも、いままでは親方がいて使われる立場、いまは自分が人に仕事をまわす役目をしている。働いてもらうみんなに気をつかって、なるべく良い環境で、良い仕事をして欲しい――そういう気持ちで法人を運営しています。
塗装ってお客さまにとって安い買い物じゃないと思うんです。お客さまに笑顔で満足してもらうために、たとえばうちは養生にもかなりこだわっています。
マスカーを張るのでも「シワを作らないように。きれいにピシッと貼る」を徹底しています。ピシッと美しく養生された現場は、誰が見ても気持ちが良いですよね。
お客さまが見ても、近隣住民の方にも、自分たちにとっても。ネタ場の整理整頓もそう。整ったきれいな現場から良い仕上がりが生まれる。そういうこだわりを、うちは徹底して大切にしています。
Chapter 2
うちには、職人がぼくをふくめて4人しかいないんですよね。この現場に入っている宮下音羽さんは、3か月の新人で19歳です。根性があってスジがよくて、良い職人に育てようと思います。
こういう内装などは特にですが、ペンキ屋さんには細やかな作業が求められるので、意外と女性に向いた仕事だと思います。女性が活躍する時代ですし、どんどん塗装の現場に入って欲しいと思います。
同級生の岩山くんと47歳の近藤さんは、昔からの仲間です。ぼくは、レゲエが好きなんですね。横浜はレゲエが盛んで、レゲエファンならだれでも知っている“マイティクラウン”の地元です。大きなイベントもよく開催されていますよ。近藤さんは現役で活躍しているセレクターです。ぼく自身は音楽をやっていないのですが、若いころはクラブに良く行っていて、そこで近藤さんと知り合いました。
横浜は、関内とか元町とか、クラブが多いんです。レゲエでは特に、ラバーズやミディアムが好きです。横浜の雰囲気とブラックミュージックは良く合います。ヒップホップもよく聴いています。
Chapter 3
家族は妻と子供3人です。一番上が中学2年生のサッカー少年。下が小学校6年生と2年生の女の子です。ついこの間、大阪のユニバーサルスタジオへ行ってきました。子供達も大きくなってきて、習い事もあって「家族全員で」という機会は減ってきましたが、やはり、家族で過ごす時間は楽しいです。
サッカー少年の長男が所属していたクラブは、全国大会“全日本サッカー選手権”で優勝しています。決勝メンバーには入れなかったのですが、長男は幼稚園からサッカーをやっていて、その集大成です。
週末はいつも試合で、千葉や茨城や静岡まで、いつも車で一緒に行っていました。決勝戦は、鹿児島まで応援に行きました。中学2年になった息子はいま、ジュニアユースのクラブチームに所属しています。
この間は娘2人を連れて、友達が出演するレゲエの野外イベントへ行きました。娘たちはヒップホップダンスをやっています。週2回、娘たちをダンススクールへ送り迎えするのは、ぼくの役目です。車の中でヒップホップを聞きながら、娘たちとおしゃべりをするのは、楽しいですね。
法人化して1年と少しが経って、大変さを感じる時もありますが、いま充実して生きている実感があります。
掲載日:2022年11月17日
こだわりを出し過ぎずに、お客さんに寄り添った仕事をしていく。それがこだわりです。