Kawada Satoshi (age44)
1978年10月27日、香川県生まれ。香川県の高等技術学校卒業後、職人として塗装業界に入る。勤めていた会社の倒産をきっかけに独立。2001年に有限会社川田建装(https://www.kk-kawadakensou.com/)を創業し、代表取締役を務めている。奥様の郁恵さん(専務取締役)と長男の悠人さん(建装リフォーム副店長)も同社を支える塗装職人であり、今回のインタビュー取材に参加していただいた。
INTERVIEW
1978年10月27日、香川県生まれ。香川県の高等技術学校卒業後、職人として塗装業界に入る。勤めていた会社の倒産をきっかけに独立。2001年に有限会社川田建装(https://www.kk-kawadakensou.com/)を創業し、代表取締役を務めている。奥様の郁恵さん(専務取締役)と長男の悠人さん(建装リフォーム副店長)も同社を支える塗装職人であり、今回のインタビュー取材に参加していただいた。
Chapter 1
代表取締役 川田哲さん 出身は小豆島です。中学を卒業してから香川の高等技術学校に小豆島から通って、卒業後に高松の塗装会社に就職しました。
哲さん 学校では塗装の基礎知識を学びましたけど、現場に出ると全然違いましたね。
奥様で専務取締役の川田郁恵さん 実務の違いですよね。川田(哲さん)が就職した当時って、入りたての職方は刷毛もローラーも持たせたくれないっていうのが実情だったんです。私達16歳と17歳の時から一緒にいるんですけど、その頃は「1日中掃除しかできなかった」とか、グチは多かったですね。
哲さん 元々、スーパーゼネコンさんなんかの協力業者の会社に勤めてたんですけど、そこが倒産して、それがきっかけで23歳で起業しました。もう彼女(郁恵さん)と結婚してまして、ちょうど、次男が彼女の中にいるときでしたね。
哲さん 会社の倒産と独立を伝えると「この子産んでも大丈夫?」って聞かれましたけど、偉そうに「この腕があったらやっていけるわ」って答えました。商売のことなんか何も分からないし裏付けも何もないけど、偉そうな若造で自信はあったっていうか、自信だけがあったんです(笑)。
左から悠人さん、郁恵さん、哲さん。
Chapter 2
哲さん 今は川田建装の仕事は戸建てがほとんどです。大きい建物も触ってたんですけど、お客様に喜んでいただけるのはやっぱり戸建ての工事で、そちらを求められることが多くなったので7年ぐらい前にシフトしました。
郁恵さん ただ、お客様が多くて、本当にお恥ずかしいんですけど、待っていただける方だけお引き受けしている状況で、お急ぎの方は見積もりをお断りさせていただいているんです。クオリティを下げて、お客様を裏切ることはできませんので。
哲さん 商売商売していないんですけど、結局はそうすることで自分達にも返ってくるし、お客様にも「よかった」と言っていただけると思ってます。それが私どもの喜びですから。
哲さん その他に川田建装として仕事でこだわっていることですか? 何だろう。
長男の川田悠人さん 下地処理では外壁のひび割れやカケを補修するんですが、他ではここまでの修復はしないんじゃないかと思います。
郁恵さん 最終的に見えなくなるところですけど、こだわってますね。それから、自分がお客様だったら、どうして欲しいかを考えます。例えば、普段手が届かない外の窓ガラスや窓拭きができないフィックス窓を拭き掃除してお引き渡しすると喜んでいただけたり。「施主の立場であれば」というのは常に意識しますね。
Chapter 3
哲さん 川田建装の職人は、以前は10数人いたんですけど、独立したり別の職業に行ったので、今は4人ですね。採用のときは最初面接して、3ヶ月の試用期間でお互いを見るようにしてます。
郁恵さん 仕事ができるできないより、嘘をつかないことを重視しています。危険作業をともなう仕事で、大げさに言えば命を預かる面もあるので、もう信頼関係しかないんですよ。お互い信用できないと始まらないっていうのがあります。
哲さん 川田建装としての目標は、会社が継続できれば一番いいですね。まずはそこかな。
郁恵さん やっぱり、いつまでもお客様にご満足いただける仕事をさせていただきたいですね。売上よりも1人1人のお客様からご満足いただけたら、それでいいのかなと思っています。
悠人さん 僕個人の目標としては、まずは、一級塗装技能士を取りたいです。職人としての目標は、もうこの2人、社長と専務です。本当に僕にとって教科書みたいな感じなので。
哲さん 職場だけでなく、普段から「社長、専務」って呼んでいて、止めてくれと言ったんですけど、「もう無理や」ってことでしたね(笑)。
郁恵さん 普段から「社長、専務」じゃないと、現場でも「お父さん、お母さん」になるからってことなんですよ。
哲さん それだけ一本気なんです。だから、川田建装が継続して、息子が世間に対して誇れる会社になれればいいなと思いますね。
掲載日:2023年8月3日
「自分が施主の立場であれば」と常にお客様目線で意識する。