SHIMAMURA TOSHIYA (age42)
1982年、埼玉県生まれ。情報処理系専門学校を卒業後DNP(大日本印刷)へ就職。社会人としての一歩を歩み始めたが病気療養を機に退職。大手シネコンで働いている時に結婚し、それを機会に塗装業へ。家族との時間を大切にどう生きるか。
INTERVIEW
1982年、埼玉県生まれ。情報処理系専門学校を卒業後DNP(大日本印刷)へ就職。社会人としての一歩を歩み始めたが病気療養を機に退職。大手シネコンで働いている時に結婚し、それを機会に塗装業へ。家族との時間を大切にどう生きるか。
Chapter 1
少年時代はごく普通の子供です。スポーツが好きで、学校の友達と一緒にサッカーをしたり自転車に乗ったり、目立つ子供ではなかったと思います。高校を卒業して情報処理の専門学校へ通いました。パソコンの資格を取ったり、キータッチの速度の検定を受けたり。事務処理全般について実務を身につけました。新卒で就職先したのは、DNP(大日本印刷)という、日本で一番大きな印刷会社です。
DNPは『少年ジャンプ』や本屋さんへ並んでいる書籍、デパートの包装紙、牛乳のパックやお菓子の箱など、本当に身の回りのありとあらゆるいろんなものを、24時間稼働で印刷しています。6年くらい勤務しましたが、身体を壊してしまって退職しました。振り返ってみると夜勤がキツかった。肺気胸という呼吸が苦しくなる病気です。
それで病院を退院したあとに、夜勤がなくて、せっかく退職したのだから、今までやったことのない新しい仕事をやってみようということで、映画館に就職しました。ワーナーブラザーズ系のシネコンです。
映画館も面白い仕事ですよ。もうすぐあの映画の続編が始まるぞ、とかこの映画はぜひ観たいなとか。
そこで、奥さんと知り合い結婚することになるのですが、そうすると今度は、現実的な生活というか、収入のことが気になります。シネコンも良い職場なのですが、長く続けても収入が伸びていかないんですよね。それで、どうしようかな...と考えている時に、たまたま中学校時代の友人がシネコンに来ていて、「あー久しぶり」と。機会をあらためて飲みながらその話をすると、「うちの父親は塗装の工場をやっているのだけれど、もし良かったらどうだろう」と声をかけてくれました。
塗装は経験ががないけれども、経験がないからやってみたいと思いました。夜勤もないし、給料も上がるし、結婚して新しい生活を始めるにあたって挑戦したくなりました。彼女に相談すると、「良いんじゃない」と。それが、僕が塗装の世界へ足を踏み入れたきっかけです。
Chapter 2
友人のお父さんの塗装工場では何年働いたのだろう、6~7年かな。いまの会社へ入ったのは、上の子供が産まれる時です。子供は二人で、今6歳と3歳。工場での塗装は残業が多くて、子供や家族と一緒に過ごす時間を大切にしたい僕の希望と、合わなくなってきたんです。それで、求人を見てコウエイに応募しました。社長と出会い決めました。
それまでは工場塗装で、現場塗装は初めてじゃないですか。理屈ではわかっていたけれど、最初の頃は驚きました。工場はガン塗装=吹き付けがほとんどなのですが、現場ではローラーやハケが中心です。塗っていく物の形や材質も一つ一つ違うし、そもそも毎回場所がちがう。
でもおかげさまで、残業はないし、週休2日までではないけれども、日曜日は必ず休みも貰える。
家族との時間をきちんと取ることができています。家族との生活を大切にしたい僕向きの職場だと思います。
休みの日曜日は、妻がパートに出るので僕が子供たちの世話をしています。話し相手になったり、ご飯を作ったり。チャーハンとかオムライスとか、料理というほどのものじゃないですが、子供に食事をさせるのは楽しいですね。今はまだ子供たちが小さいので、近くの公園とかで、ちゃんとした旅行や遊園地などへは行っていません。でもこれから先、何年かして子供たちが小学生や中学生になったら、ディズニーランドや海やキャンプや、自転車の乗り方を教えたりすることもあると思うし、いろんな時間を家族で過ごすのでしょうね。それが楽しみです。
Chapter 3
僕は職長になったばかりなのですが、こだわりは、自分だけでなく全員が、とにかく安全で安心して働ける現場を作っていく、ということです。働く職人一人一人に生活や将来があって家族がいるわけで、怪我や病気をすると、本人だけでなく関係するすべての人に影響が出てしまいますからね。
僕は自分が病気をして一度退職した経験があるので、その大変さと辛さがよくわかります。僕の現場からは、そうした人は一人も出したくありませんし、出していません。安全には特に気を配っています。
地域の幼馴染達とソフトボールのチームを組んでいて、今はそれぞれいろんな仕事をしていますが月に一度試合をしています。今を大切に!そんな気持ちで毎日を過ごしています。
取材でお邪魔した現場にて、株式会社コウエイの仲間たちと。
掲載日:2024年7月26日
今を大切に!現場で働くすべての仲間達に伝えたいこと。