Masuko Kenta (age40)
1983年12月10日、横浜県出身。友人の紹介で塗装の世界に入る。最初についた親方が手掛けていた模様描画の技術を学び、独立して立ち上げた株式会社クラウドでも、様々な模様を塗装で表現する模様描画を得意としている。なお、クラウドの社名の由来はインタビュー中に語られているが、「僕の背が大きくないんで、ロゴは全部小文字にしてます」(増子氏)というこだわりも込められている。
INTERVIEW
1983年12月10日、横浜県出身。友人の紹介で塗装の世界に入る。最初についた親方が手掛けていた模様描画の技術を学び、独立して立ち上げた株式会社クラウドでも、様々な模様を塗装で表現する模様描画を得意としている。なお、クラウドの社名の由来はインタビュー中に語られているが、「僕の背が大きくないんで、ロゴは全部小文字にしてます」(増子氏)というこだわりも込められている。
Chapter 1
塗装は友達がやってて楽しそうだなと思って、その友達に呼んでもらって18歳ぐらいのときに始めました。
それまで土木やったり建築関係の仕事をしていて現場の経験はありましたが、塗装の仕事はゼロからのスタートでした。
親方は僕より10歳ぐらい年上だったんですけど、もうお兄ちゃん的な存在で可愛がってもらいました。その親方に惚れ込んで、親方のもとで職人としての技術を学びました。
最初は、それこそ手元の作業ですよね。親方が塗れるように養生したりとか、ペーパーがけをしたりとか、手元をずっとやってました。
一緒にやってた友達が塗装経験者で、僕はかなり出遅れてたんで悔しくて、早くついていけるように家にネタ(塗料)を持って帰って、家で練習してましたね。
一人前になって独立するという目標がその頃からあって、クラウドは12年前の28歳のときに立ち上げました。最初は個人事業で始めて、そのあとに会社にしました。
当時僕を指名していただいていたお客さんもいらっしゃったので、独立してもやっていけるなという手応えがあったので、そこをベースにやり始めました。
Chapter 2
先ほど言った親方は一般塗装じゃなくて、模様描画っていうちょっと特殊な仕事をしてたんですよ。例えば、打ちっぱなしのコンクリートのような感じを塗装で再現するんです。
コンクリートの模様を出すときは、ウレタンマットを使って壁面を叩いて模様を出します。もちろん木目を描くときなんかは刷毛を使ったりして、目的によって使う道具は変えています。
汚れてきたコンクリートを模様描画でカバーすることもありますし、コンクリートを打つときに出来た不備を模様描画でキレイに直すこともあります。最近は、新築の建物でも最初から模様描画で塗装することもありますね。
クラウドは模様描画に特化していて、それを強みにしています。
甲府で大理石柄の塗装をしたこともありますし、目黒区の環七沿いの建物で緑青風の塗装をしたこともあります。設計の先生の案件で、先生がちょっと変わったことをやりたいときに「増子ちゃん、できる?」って聞かれるんですけど、そこでは「ノー」とは言わず、まず「できます」と答えます。
それから従業員、協力業者さん含めて、みんなでどうやって作ろうかと考えます。作業場でみんなで試行錯誤しながら、サンプルを作ってますね。従業員からは「健太くん、またこんな仕事とってきて」とも言われるんですけど(笑)、みんなで協力してできたときの達成感は半端ないです。
Chapter 3
趣味は強いて言うなら、仕事にもつながってるんですけどゴルフぐらいです。だから、こういうとちょっとアレなんですけど、一番の趣味は仕事と家族ですかね。
結婚は2回目で、妻にはクラウドで事務をやってもらってます。子どもは5歳と4歳の男の子です。子どもは可愛いですね。前の結婚の反省も踏まえて、今は妻と子どもたちと仲良く過ごしています。
「明日休める」とかなると弾丸で温泉に行ったり。今度みんなでキャンプも始めます。子どもが大きくなってきたんで、一緒にできる楽しみも増えてきましたね。
クラウドって社名の由来は雲です。空が好きなんですけど、雲って空の演出者じゃないですか。空は何も変わらないけど、雲次第で空の様子が変わる。
あと、雲のクラウドってスペルはCから始まりますよね(cloud)。ただ、弊社の社名は「kloud」なんですよ。
loudってうるさいとか騒がしいって意味で、kは僕の名前の健太からで、つまり「健太うるさい」ってことです。地元でも「健太はやかましい」とか言われてたんで(笑)。
クラウドがやってる模様描画の塗装は狭い業界なんですけど、その中で一緒にやらせていただいているピアレックスさん(株式会社ピアレックス・テクノロジーズ)と共にナンバー1になっていきたいですね。
あと今、クラウドは従業員の職人が4人いて、彼らが年をとって職人を引退するときに新しいことを始められるように他の事業もやることを考えていかないと、と思っています。例えば、民泊だったり飲食だったり、何かやりたいことがあったらみんなで考えてみようよ、と。
そんな風にクラウドは家族みたいな感じでやってます。
取材のためにお邪魔した現場付近にて、株式会社ピアレックス・テクノロジーズの廣瀬直輝社長と。
掲載日:2024年7月26日
模様描画でナンバー1を目指します。