Takeshi Oike (age47)
1970年11月13日、岡山市生まれ。2歳から養護施設「新天地育児院」で育つ。高校中退後、さまざまな職を経て、22歳で塗装会社に就職。その後、25歳で一人親方として独立、2003年に有限会社大池塗装を設立、代表取締役に就く。家族は妻と23歳の長女、21歳の次女、19歳の長男
INTERVIEW
1970年11月13日、岡山市生まれ。2歳から養護施設「新天地育児院」で育つ。高校中退後、さまざまな職を経て、22歳で塗装会社に就職。その後、25歳で一人親方として独立、2003年に有限会社大池塗装を設立、代表取締役に就く。家族は妻と23歳の長女、21歳の次女、19歳の長男
Chapter 1
若いとき、高校を中退して行くところがないんで、兄貴の家に転がり込んでたんですよね。で、結局そこも半年で家出をして、全国各地で職を転々としてました。
そんな生活を22歳まで続けて、地元岡山に戻ってきたんです。その時、知り合いの塗装会社の社長に生活費を借りたんですよね。で、「よし、じゃあ返すために働くか!」と職人の見習いから始めました。
はじめの1年くらいは、養生と下手間の仕事がメインで、ローラー塗装もやらせてもらってました。それでも、本気で仕事に取り組んでみたら仕事がおもしろい。やってるうち、すぐに「これは自分に向いている…」と思うようになりました。
刷毛を握れるようになったのが25歳で、それから独立しました。法人組織にするように勧められて、
Chapter 2
Chapter 3
Chapter 4
新人の息子と甥っ子にも刷毛を握らせているーーといっても、やっぱり一人前の職人から見ると、スピード、仕上がりともに段違いなんですよ。そういうところはね、親族だからということではなく、うちの会社に入ってくれた人たちには、良いものをしっかりと良いものを伝えていきたい。
技術はもちろん、でも塗装職人にはもっと大切なことがあると思うんです。あいさつがきちんとできること。朝、事務所で仕事仲間同士で「おはようございます!」とコミュニケーションすることの気持ちよさ。義務だからするんじゃない。仕事でのチームワークができる。そういう雰囲気でないと、新人もわからないことを、先輩に聞けませんからね。施主さんにあいさつすることも、社会人としての基本です。技術は何度も失敗して、じっくり修正していって、身につけていけばいい。社会人、人間としてきちんとして、ちゃとした職人になってほしいんです。
掲載日:2018/05/07
いま改めて、塗装職人の道を選んでよかったと思ってます