Mori Kodai (age28)
1992年10月12日、岡山県生まれ。知人の紹介で2014年4月に株式会社夏川塗装工業に入社。職人として経験を積み、二級建築施工管理技士の資格も取得している。プライベートでは二児の父親。趣味はゴルフと競馬。休日はゴルフの練習をすることも多いが、その腕前は「まだまだ100を切れません」とのこと。
INTERVIEW
1992年10月12日、岡山県生まれ。知人の紹介で2014年4月に株式会社夏川塗装工業に入社。職人として経験を積み、二級建築施工管理技士の資格も取得している。プライベートでは二児の父親。趣味はゴルフと競馬。休日はゴルフの練習をすることも多いが、その腕前は「まだまだ100を切れません」とのこと。
Chapter 1
高校を卒業してからは水島コンビナートのプラントに就職していたんですが、その仕事を辞めようと思っていた時期に、遊びに行ったディスコで親方を紹介されたんです。親方に「やってみないか?」と誘われて、塗装の世界に入りました。まさか自分が塗装職人になるとは思ってもなかったですね。
そんな感じだったので、塗装についての知識はまったくありませんでした。もともと、めちゃくちゃ不器用ですし、塗装の仕事の覚えも悪いんで、最初のころは「自分は向いてないんじゃないか」と思ったこともありました。でも、楽しいという思いが上回ったんですよ。今も続けてますから、たぶん向いてるんでしょうね。
色々な現場を見てきましたが、印象に残っているのは、山陽自動車道のトンネルです。貼ってあったタイルが落下して危ないということで、タイルを剥がして塗装することになったんです。
トンネルの内部はススで真っ黒になってるんで、そのススを工具を使って落としてから塗装しました。塗装で使う道具は普段と同じローラーで、明るくするために白色で塗りました。
作業中の車線は車が通れないようにしてるんですけど、別の車線では車が走ってます。置いていたカラーコーンが車にはねられたりしたこともありました。怖かったですね(笑)。
Chapter 2
僕が勤めている夏川塗装工業は、戸建ての住宅だったり、新築のホテルだったり、大規模な公共工事だったり、もう塗装できるものは何でもやってます。実はうちの子供が通ってる保育園も、僕らが塗ったんです。まだ子供が生まれる前のことで、本当にこれは偶然だったんですけど、園長先生も覚えてくれてました。
うちの子は男の子がふたりで、まだ小さいんですけど、上の子は保育園で「お家をキレイにするのが、お父さんの仕事だよ」って友達に言ってるみたいです。だから、僕の仕事のことも分かってくれてます。
仕事でのこだわりですか? 塗装の前の養生は、すごく大事な工程だと思ってます。塗るところと塗らないところの境い目に養生するんですけど、仕上がった後に養生を取りますよね。そこがキレイだったら、全体がキレイに見えるんですよ。
これを「ラインを出す」っていうんですけど、すごく大事な作業だと思ってます。養生テープでは「カブキ」が一番好きなんですけど、その理由はテープが付けやすくて、ラインが真っ直ぐに出せるからなんですよ。
仕事ではキレイに見えることにこだわってます。そのためには養生も含めて、塗装の前の工程が一番大事だと僕は思っています。
Chapter 3
特に得意というか好きな仕事として、屋根の塗装があります。直射日光が当たって比較的体力が要る仕事なんですが、なぜか夏にやることが多いんですよね(笑)。冬も冬で夜露が降りて、作業のときには凍っていて、すべらないように注意しないといけないから大変なんですけど。
職人になって3~4年目ぐらいから職長をまかせてもらえるようになりました。今は職長として現場に行かせてもらうことのほうが多いんですが、そうなるとやっぱり責任が違ってきますね。
自分が職長という立場のときは、段取りも含めて、自分がその現場のことを全部知っておかないといけないとも思います。
今はまわりのみんなにサポートしてもらいながら現場を進めていってるんですけど、今後は下の子たちに自分の経験を伝えていけるようにしたいです。
自分自身、職人としてまだまだ修業中だと思ってます。たとえば、何か失敗した後のリカバリーについてもっと勉強したいです。失敗した後にすぐ対応できるならいいんですけど、場合によってはすぐに対応できないときもある。そういう場合でもリカバリーできるようになりたいです。
そのためにはもっと場数を踏みたいです。経験を積んで、知識を入れて、勉強しないといけないと思っています。現場がうまく進むように考えながら仕事をするようにしたいですね。
取材でおじゃました現場にて。左から、森さん、小山塗装の入江広明さん、リフォームサポート塗夢の林望さん。
掲載日:2021年8月17日
向いてないかもしれないと思うこともあったけれど、楽しいという思いが上回ったんです。